PCB廃棄物に関する法律・罰則についてまとめ

PCB処理分析


PCBは危険な物質であることから、使用者や保管している事業者に対して、法律で厳しい罰則が定められています。


国土面積あたりのPCB使用量が多い国として、日本は諸外国からも注目されてきました。海外に比べてPCBの処理基準は厳しく設定されており、期限内にPCB廃棄物を処理することが義務付けられています。


書類手続きやPCB分析・処理を手間だと感じている方は、PCBの専門家にぜひご相談ください。


PCB廃棄物でメインとなる法律は「PCB特措法」

PCB特措法の正式名称は「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(平成13年法律第65号)です。


2001年(平成13年)6月22日に公布され、同年7月15日に施行されました。特殊な産業廃棄物として扱われるPCB廃棄物について、その処理の方針や体制を定めています。


対象となるのは次のような立場の方々です。


  • PCB廃棄物保管事業者
  • PCB製造者
  • PCB使用者
  • 国や地方の公共団体
  • PCB廃棄物処理事業者
  • PCB廃棄物運搬事業者


この法律では、PCB廃棄物を完全に処分する期限や、現在どのくらいPCB廃棄物が保管されているかについても定められています。


2016年(平成28年)8月1日には改正法が施行され、高濃度PCB廃棄物の処分の義務付けなどが強化されました。2019年(令和元年)にも、低濃度PCB廃棄物の処理対象拡大に関する関係法令の改正が行われています。

今後の法改正の動き(令和8年)

新しい法改正案が国会に提出されています


高濃度PCB廃棄物は、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)の処理施設での処理事業が終了しました。


今後は、散発的に発見される高濃度PCB廃棄物を適正に処分するための新たな制度を構築する必要があるとして、「PCB特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案」が令和8年4月10日に閣議決定され、国会に提出されています。


低濃度PCB廃棄物については、引き続き保管事業者に令和9年3月までの処分が義務付けられています。


低濃度PCB使用製品(まだ使用中の製品)についても、処分期間後に廃棄される際に適正に処分される必要があるとされており、今後の制度の動向に注目が必要です。

PCB廃棄物の罰則 まとめ 一覧

PCB廃棄物 3大罰則


不法投棄:1億円以下の罰金
不法譲渡:1,000万円以下の罰金
無許可業者への処分等の委託:300万円以下の罰金


令和9年(2027年)3月31日までに適正な処理をせず、環境大臣・都道府県知事の改善命令に従わなかった場合 3年以下の懲役、または1,000万円以下の罰金(併科あり)
PCB廃棄物の譲渡、または譲受をした場合(環境省令で定める場合を除く) 3年以下の懲役、または1,000万円以下の罰金(併科あり)
PCB廃棄物の保管や処分の無届出、または虚無の届出だった場合 「6ヶ月以下の懲役」または「50万円以下の罰金」
PCB廃棄物の保管や処分の無届出、または虚偽の届出だった場合 6か月以下の懲役、または50万円以下の罰金
PCB保管事業者の相続・合併・分割で、事業を承継した法人が無届出、または虚偽の届出だった場合 30万円以下の罰金
不法投棄をした場合(個人) 5年以下の懲役、または1,000万円以下の罰金(併科あり)
不法投棄をした場合(法人) 1億円以下の罰金
PCBの収集運搬を無許可営業、措置命令違反、投棄をした場合 5年以下の懲役、または1,000万円以下の罰金(併科あり)
基準を満たさない運搬・処分業者への委託 3年以下の懲役、または300万円以下の罰金(併科あり)
マニフェストの虚偽記載 50万円以下の罰金
特別管理産業廃棄物管理責任者を置かなかった場合 30万円以下の罰金

※「併科」とは、懲役と罰金の両方が科されることを意味します。


不法投棄は絶対にやってはいけないことです。無許可営業をしている業者に知らずに依頼してしまった場合でも、罪に問われる可能性があります。


確実な業者選びが重要です。PCB処理に対する厳しい取り組みは日本だけでなく世界中で行われており、それだけ重いペナルティが課されています。


国と都の助成金のスケジュールについてまとめた記事はこちら

PCB特措法以外にある 7つの法律

それぞれの法律の概略は次のとおりです。


PCB廃棄物を含んだ廃棄物全般に対する処理の法律です。


使用しているPCB製品を、担当の経済産業局長に報告する義務があることについての法律です。


PCBを製造することや、輸入、新しく使うことを禁止する法律です。


PCB廃棄物の処理や保管、運搬などをする労働者の安全や衛生に関して決めている法律です。


また、中央労働災害防止協会よりPCB廃棄物の処理作業等における安全衛生対策要綱も別添されています。


こちらでは労働者に特殊健康診断を受けてもらうことや、換気の方法、積み込み時におけるばく露防止対策など、労働者が安全にPCB廃棄物の処理を行えるよう、決めています。


消防法において決められた危険物の中に、PCB廃棄物があります。そのPCB廃棄物の運搬や処理についての法律です。


PCB廃棄物の処理や保管、運搬に関わる会社を設立する際に参照する法律です。


PCB廃棄物を処理する際の助成金について決めている法律です。

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環境への影響を最小限に抑えるための適切な処理方法を選択し、実施することができます。また、分別・分離を行うため、コストを抑えることも可能です。


効率的な処理計画の立案で単価損失を防ぎます


PCB処理には令和9年3月31日までという期限があるため、期限間際に処理を行うと、費用が大幅に上昇する可能性があります。


また、ドライバー不足や燃料費高騰により、PCB廃棄物の輸送コストが上昇。結果、処分費用も高騰し、企業の負担が増えることも予想されます。