PCB廃棄物を処理をしようと考えた時に、自分たちで手配するという方、すべて外部にお願いしたいと考える方もいます。
高濃度PCB廃棄物は令和5年3月末を以て、全てのエリアで処分期間が終了しました。低濃度PCB廃棄物の処分期間は令和9年(2027年)3月31日となっています。
PCB廃棄物の種類や量、使用・保管状態によって手続きや作業が違うため、専門家に相談をすることをおすすめしています。
手続きや作業を効率よく行うためには、経験豊富な業者への依頼が必須です。事前調査から、PCB濃度分析・収集・運搬・処分、行政手続きなどの支援などトータルでお願いしたいという方に知っておいてほしい情報をまとめました。
\PCB廃棄物の処理はPCBの専門家へ/
LINEやメールで簡単な見積もりを出すこともできます。行政へ提出している書類やPCB機器などの写真を添付してください。
PCBの濃度によって処理できる場所が異なるため、まずはPCBを分析する必要があります。現在、PCBが含まれた機器などをお持ちの方から、相談を受けるサービスを行っている業者が全国にたくさんあります。
中には他業界から儲かるからと参入している、PCBの専門家でない業者もいます。PCBのような危険な廃棄物は、出して終わりという訳ではなく、再資源化するまでが出した側の責任となります。
そのため、出したPCB廃棄物が適正処理されたのかを確認するマニフェストは、5年間保存することが義務付けられています。
依頼をする場合は、処分する地域での実積が豊富にあること、無駄なコストをかけずにPCB廃棄物の処理を行ってくれる業者に依頼することをおすすめします。
PCB分析を行ったら、低濃度PCBだったという場合は、使用しながら浄化する方法もあります。
変圧器の構造、PCB濃度、絶縁油量等でできない場合もあるようですが、うまく適用したうえで適切な手続きを行えば、PCB含有電気工作物に該当しないことになります。
PCB分析を行ったらPCBが含まれていることが分かった場合は、届け出が必要になります。届け出の区分には、「高濃度」「低濃度」「不明」と記載する場所があるので、該当するものを選択します。
電気事業法〈電気関係報告規則〉に基づき、PCB含有が判明した後遅滞なく管轄する産業保安監督部等にPCB含有電気工作物の設置等届出を行う必要があります。(こちらの記事を抜粋しました。)
電気事業法
高濃度PCB含有電気工作物の判明時の届出、管理状況(廃止予定年月)の届出等(平成28年9月改正)
ちなみにこちらが高濃度PCB廃棄物の処分期限です。
変圧器・コンデンサ:令和4年(2022年)3月31日 終了しました。
安定器・汚染物質 :令和5年(2023年)3月31日北海道(室蘭)・東京 事業エリア(北九州・大阪・豊田事業エリアは終了)
PCB廃棄物は特別管理廃棄物とされています。そのため、資格を保持している業者のみ、依頼することができます。
また、中間処理業者・収集運搬業者との契約締結には、二者契約の原則というものがあります。二者契約の原則とは、産業廃棄物の処理を委託する場合は、二者間で契約しなければならないというものです。
事業者は、運搬については収集運搬業者と、処分については処分業者と、それぞれ二者間で契約を交わす必要があります。
PCB廃棄物の運搬は、財団法人日本廃棄物処理振興センターの主催する講習に参加し、講習を修了し、試験に合格している方にお願いする必要があります。
この講習会の目的は、PCBの性質に関して特に注意すべきことを知ることです。試験に合格し修了証をもらうことで、特別管理産業廃棄物管理責任者としての資格を得ることができ、運搬するときの安全管理責任者になることができます。
PCB廃棄物は収集運搬費用等及び処分費用は、軽減制度の適用対象となるので、少ない負担で処分することができます。
中小企業者(会社、個人事業主、中小企業団体等)はもちろん、法人(会社、中小企業団体を除く)では、『収集運搬費用等及び処分費用の70%を軽減します』と記載があり、個人になると『収集運搬費用等及び処分費用の95%を軽減します』とあります。
※処理費用の軽減率が変更になっている地域もあります。JESCO(中間貯蔵・環境安全事業株式会社)で詳しい情報をチェックすることをおすすめします。
「PCBを含んだ油が漏れたりしないようにすること」
特に運搬の際に事故などが起き、周辺にPCBを含んだ油が飛び散ってしまった場合、その場所の洗浄責任は運搬を請け負っている業者がとることになります。
800℃以上の熱で、2秒以上熱することのできる方法です。
回転式の窯のような機械で、PCB廃棄物を熱して乾燥させながら焼却します。(この方式はセメント製造などにも用いられています。)最高温度は1000℃以上にもなります。PCB廃棄物処理においてはもっともポピュラーな方式です。
ストーカという階段状になった火格子を前後に動かすことで、PCB廃棄物を攪拌(かくはん)し、空気とよく混ぜ合わせます。空気とよく混ぜ合わせると、燃焼が効率的に行われます。一般的な廃棄物処理においてはもっともポピュラーな方式です。
ほかの物質と化学反応を起こさせ、別の物質にする方法です。
PCBには塩素が含まれています。その塩素を金属ナトリウムと接触させるとPCBから塩素が取り除かれ…「ビフェニル」という無害な物質と「塩化ナトリウム(塩)」に分解されます。これを脱塩素反応といいます。
特殊な溶液をPCBの含まれた機材に注入し、PCBのみを取り出す方法です。
手順は
ほかの方法と異なり、大型で運搬が困難なPCB廃棄物を、現地で処理することが可能です。また、常温・常圧で作業が行われるので、老朽化した機器への負担が軽く、作業中にPCBが外に漏れだす危険性が低くなります。
洗浄そのものの時間は、PCBの濃度にもよりますが短く、24時間で終わる場合もあります。大型のPCB廃棄物を保管しているビルのオーナーには最適と言えます。
リサイクルされます。
PCBを含んでいた機器や、処理されて無害化されたPCBはリサイクルされます。有害な物質が無害化され、リサイクルされることで環境にも優しい仕組みとなっています。
運搬可能なPCB廃棄物であれば、焼却や分解のできる、近場の処理施設に依頼するのが一般的です。
運搬不可能なPCB廃棄物は、現地処理のできる洗浄方式を採用している施設に依頼するのが一般的です。
環境省の廃棄物処理法に基づく無害化処理認定施設というページに、事業者名や保管場所、問い合わせ先、処理の方法、取り扱っているPCB廃棄物の種類が一覧になっているページがあります。
所有しているビルの所在地から近い業者の方が何かあった時に安心。
今のところ罰則はないからと放置しているビルオーナーさんは多いのが現状ですが、罰則がないからこそ早く処理してしまったほうがいいのではないでしょうか?
法律で処理しなければいけない期限が決まり、PCB処理の需要が高まった場合、今よりも処理費用が高騰する可能性もあります。ましてやその期限を過ぎた場合の罰則もあります。
そんな時に混雑していて順番待ち…それで処理期限を過ぎて罰則を受けるのでは余計な出費がかさむばかりです。PCB廃棄物に関しては、早めの対応を行なっておくことをおすすめいたします。
\PCB廃棄物の処理はPCBの専門家へ/
LINEやメールで簡単な見積もりを出すこともできます。行政へ提出している書類やPCB機器などの写真を添付してください。