PCB廃棄物の登録・届出方法|必要書類と手続きの流れ

登録届出


PCB(ポリ塩化ビフェニル)は人体や環境に有害な化学物質です。


「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB特別措置法)」により、PCBを含む廃棄物・電気工作物を所有している事業者は、必ず登録・届出を行う義務があります。


違反した場合は罰則や行政処分の対象となるため、期限内の対応が必要です。


2種類の届出制度があります:PCB関連の届出は2つに分かれます。


①電気事業法に基づく届出(使用中の電気工作物が対象、窓口は産業保安監督部)
②PCB特別措置法に基づく届出(廃棄物としての保管・処分が対象、窓口は都道府県の環境部局)


どちらに何を出すべきか混同しないよう、この記事で整理します。


登録・届出が必要なPCB廃棄物の例

PCB廃棄物の種類と処理期限・対応についてのまとめ図


高濃度PCBを含む変圧器・コンデンサ


PCB濃度が5,000mg/kg(0.5%)を超えるPCB廃棄物。処分期限は令和4年(2022年)3月31日で終了しています。


高濃度PCBを含む安定器・汚染物等


処分期限は令和5年(2023年)3月31日で終了しています。


低濃度PCBを含む機器(安定器・コンデンサー等)


PCB濃度が0.5mg/kgを超え5,000mg/kg以下のもの。微量PCB汚染廃電気機器・低濃度PCB含有廃棄物もここに含まれます。処分期限は令和9年(2027年)3月31日です。


微量PCBが検出された油類


PCBを使用していないとされる電気機器に、再生油等を介して微量にPCBが混入したもの。


※高濃度PCBは、処分期限が終了した後もJESCOによる処分事業自体が段階的に終了しており、現在は処分できる施設がありません。発見した場合は速やかに所管の行政窓口にご連絡ください。


変圧器・コンデンサー・蛍光灯安定器などにPCBが含まれている可能性があります。確認と早めの対応が必要です。

PCB廃棄物 登録・届出の流れ


低濃度PCB含有の自家用電気工作物(変圧器、コンデンサー等)がないか確認を行います。そして、このような流れで届け出が行われます。


  • STEP
    PCB廃棄物の有無を確認

    使用中機器や保管中の廃棄物を調査。

  • STEP
    登録票の作成

    所有するPCB廃棄物の種類・数量・保管場所を記載。

  • STEP
    届出の提出

    提出先:各都道府県の「環境部局」または「環境局」

    提出様式:都道府県の公式サイトからダウンロード可

  • STEP
    保管状況の報告(毎年)

    PCB廃棄物を保管している間は、毎年6月末までに保管状況届出が必要です。

必要書類の例

電気事業法に基づく届出(産業保安監督部)


現在使用中の自家用電気工作物(変圧器・コンデンサー等)にPCBが含有していることが判明した場合の届出です。窓口は経済産業省の産業保安監督部(管轄地域によって名称が異なります。例:関東東北産業保安監督部、中部近畿産業保安監督部)。


ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物設置等届出書(様式第13の2)


  • PDFはこちら
  • 届け出期限:判明した(譲り受けた)後、遅滞なく
  • 現在使用している電気工作物に、PCBが含有していることが判明した場合
  • 既に使用届出書が届け出られている事業場を譲り受けた場合


関連記事:各都道府県のPCB廃棄物の処理と助成金まとめ


ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物変更届出書(様式第13の3)


  • PDFはこちら
  • 届出期限:変更の後、遅滞なく
  • 設置者の名称・所在地に変更があった場合、事業場の名称・住所表記に変更があった場合
  • 法人の代表者氏名のみの変更は届出不要


ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物廃止届出書(様式13の4)


  • PDFはこちら
  • 届け出期限:変更の後、遅滞なく
  • 既に使用届出書によって届け出られている電気工作物を廃止した場合(電路から取り外した場合を含む)
  • 電気工作物に、PCBが含有されていることが判明し、直ちに当該電気工作物を廃止した場合
  • 既に使用届出書を届け出ている事業場を譲り渡した場合


ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物の絶縁油漏洩に係る事故届出書(様式第13の5)


  • PDFはこちら
  • 届け出期限:事故の発生後、可能な限り速やかに
  • 電気工作物の破損その他の事故が発生し、絶縁油が構内以外に排出された、又は地下に浸透した場合


経済産業省 関東東北産業保安監督部 引用ページ:PCB含有電気工作物に関する手続き方法


PCB特別措置法に基づく届出(都道府県環境部局)


廃棄物として保管・処分するPCB廃棄物に関する届出です。窓口は所在地を管轄する都道府県知事(実務は環境部局)。政令市・中核市では市が窓口になる場合もあります。


ポリ塩化ビフェニル廃棄物等の保管及び処分状況等届出書(様式第一号)


  • 届出期限:毎年6月30日まで
  • 保管を続けている間は、毎年報告義務があります


保管場所の変更、処分終了、承継、譲受け等があった場合は、それぞれ別途の届出様式(様式第二号〜第八号等、都道府県により番号が異なる場合があります)が必要です。


詳しくはお住まいの都道府県のページ、または管轄の環境部局にご確認ください。

よくあるミス・注意点

  • PCB含有の判別をせずに「不明」のまま放置してしまう
  • 登録後、住所や事業所変更をしても届出を更新していない
  • PCBを処分せず長期間保管したまま期限を超過
  • 使用中設備の届出(電気事業法)と、廃棄物の届出(PCB特別措置法)を混同してしまう


登録・届出を怠った場合のリスク:届出を行わなかった場合や、虚偽の届出をした場合は、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。


さらに、処分期限までに適正処理を行わず改善命令にも従わなかった場合は、3年以下の懲役または1,000万円以下の罰金と、より重い罰則の対象になります。


関連リンク:PCB廃棄物に関する法律・罰則|PCB特措法とは?

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